メガモナス ファニフォーミス分布:ヒトの腸内
菌の大きさは1×5〜200マイクロメートルと、細菌としてはとても大きく、PYG(ペプトン、酵母エキス、グルコース)液体培地中で培養すると、紐状に長く伸びた形になることが分かっています。この形に由来して、「紐状」を意味するラテン語の「ファニフォーミス」と名付けられました。
さらに、この菌はPYG液体培地中で培養すると長く伸びるだけでなく、菌の途中や先端が丸く膨らんだ、とても変わった形になります。電子顕微鏡の画像や生化学試験の結果から、これは芽胞(胞子)ではないことが確認されましたが、どのような機能があるのかはまだ分かっていません。
「メガモナス ファニフォーミス」は中国やアメリカの研究グループからも同菌種の存在を示す遺伝子データが報告されていることから、日本人に限らずヒトの腸内に普遍的に存在している菌であると考えられています。しかしながら、分離されたばかりの新しい菌種のため、ヒトにとってどのような影響を持つのか解明されておらず、今後の進展が望まれます。